小児救急でわが子を亡くした親の思い

2020/10/08

先日、救急医の先生から温かいお返事をいただいたことを

日記でも書いたが、

きょう、また別のお母さんが、その先生を訪ね

とてもよくしてもらった、と連絡があった。

 

突然、お子さんを亡くされた方々は、

長らく呆然と過ごし、涙さえ出ない人もいる。

会いたい思い、いとしい思いは皆と同様だが

状況がしっかりと理解できないまま

突然の死では、過剰に自分を責め

矛先の見つからない怒りにも似た感情を、

やはり、やり場なく押し込め

これまで歩いて来た道すべて否定されたかのようで

今立っている地表さえ崩れ落ちてしまいそうな

どうしようもない状況に置かれてしまう。

 

「あなたは何も悪くない」

ということを、私のような立場から百万遍言っても

意味を成さないばかりか、偉そうな言葉にもなってしまう。

 

親は何も悪くないことについては、

お子さんの治療にあたってくださった先生が

根拠をもって言ってくれる言葉しか、芯まで届かない。

 

当日のことをよく覚えてくださっていたり

全力て助けようとした経緯

結果的に、救命がかなわなかったことへの人間的な思い・・・

そのような全容を知るには、行って会うしかない。

 

勇気を出して行った親も、えらいと思う。

そして、

いいことばかりが続くことのない現場で

救急医療に根差してくださる先生方への敬意

私も、ずっと忘れることはない。