車がへこむの嫌だったから

2020/11/17

蕎麦好きの来客に

一回ここの蕎麦食べてほしかった!とかなんとか

講釈を垂れながら連れて行った蕎麦屋の前で、考え込む。

思い切って入るか、やめとくか。

すごく悩んで、入ることに。

 

というのも駐車場が1つしか空いていなくて、

右の車が、はみ出しそうなほど斜めに止めていたからだ。

できるだけ、左側のひとに迷惑にならないように

左に寄せておく。

 

店に入って、注文してからも落ち着かない。

あのままブンと出られたら当たってしまう。

あんな止め方するのだから、有り得る。

 

その時、この人かも?と思う人が

会計のほうに行ったので、

付いて行ってみようと思った。

 

そーっと店の外で見ていたら、

やっぱり、その人の車だった。

ぶつけられたら、言わないと。

ぶつけもしないのに、何も言えることはないし。

 

そしたらお連れさん(いずれも高齢)のほうがヤバかった。

助手席のドアをバンと開けて、、、

えっ、いま、そこで乗る?

少し前に出さないと。

 

たぶん、ドア、アタル。

でもまだ当たってはいない。

当たってから言うくらいなら、

先に言ったほうがいい気がする。

 

でも何て言えば···

こういうとき、普通、どうなんだろ?

 

「無理に乗ったら当たるって」

と知人であらば言うであろうこと、

見ず知らずの人に、なかなか言えない。

 

どうしても乗るつもりだ。

おなか引っ込めて、からだ反らして、息止めて。

 

だからそんな苦労しなくても

50センチも出せば乗れるんだから、

待とうよお。

 

状況に合わせて行動を変えることができない模様。

じっと見ていて、悲しくなってきた。

 

何とかぎりぎり乗り込めて、

運転者のほうもハンドルを右にきって、

無事、蕎麦屋を後にした二人。

 

ようやく落ち着いて食べられるようになるも

すっかり冷めてしまった天麩羅

これも悲しかったな。