頑張れる遺族だけが頑張ればいい

2020/11/29

白杖の人が、プラットホームから転落して亡くなった。

何といたましい。

このニュースを見て、

ホーム柵、大事だなあと誰でも思う。

 

私が出会ったご遺族も、

家族が(目は不自由でないが)ホームから転落して亡くなった。

ホームに柵があればこの事故は起こらなかったけれど、

遺族にとって、柵がなかったために起こるつらいことが、

家族の死、だけでなくなる場合がある。

 

柵があればよかったのに

ホーム柵設置の声を上げたほうがいい

声を上げるべきだ

と周りから言われたら・・・

 

言おう!と自ら思う遺族はいる。

その力を出せる遺族もいる。が、

そうだなあ、とは思っても

立ち上がっていけない遺族もいる。

 

そしたら、どうだろう。

なんでもっと強くなれないんだろう とか

思いが足りない とか

考えなくていいことまで考えさせられてしまう。

 

なんで?

と問われても、明確には言えない。

明確に言えるのは、立ち上がる理由のほうだけだ。

 

すべての駅にホーム柵が設置されるときが来るとしたら

その柵を目にするとき

再び自責したりしなければいいな、と思う。

つらすぎる遺族が、さらに頑張らなければならないことなんて

ないんだから。

 

必要だったら周りの元気な人ががんばれ。