子どもを亡くしたもの同士の信頼

2021/02/28

「小さないのち」以外にも遺族会は多く存在し

「遺族会」そのものを紹介する文章を、

いくつかの運営者で作っていたところ

「遺族会は匿名でも参加できます」

という文章が挙がった。

私、こまった。

 

当会の場合、実名を教えていただく。

これ、唯一の条件かもしれない。

ほかのことは、何も尋ねない。

 

みんなが素性を明かしているなかで

名前さえ教えてくれない人が来たら

なんというか、落ち着かないから。

 

けれども、お名前を尋ねて、「匿名で」と言われたことは

これまで一度もない。ありがたいことに。

 

で思い出した。

「小さないのち」を創る前、

私はよその遺族会に出席していたが

名前を名乗ることには躊躇ないものの

入会に躊躇した。

 

理由は、入会はいいが、退会って・・・?

あゆみのことで入った会を、やめるって

できないなあ、と思うと、入会ができない気分になり

かなり長く考えていた。

 

結局、その会は自然消滅したので

恐れていた退会は免れたが、

「退会」に違和感があるからか、遺族会ではよく

「卒業」という言い方をされている。

 

でも、あゆみに関わることで「卒業」するのも寂しく

私は永久会員がいいと思っていて

だから当会は、会費が安い。(100円/月)

 

私自身が、なかなか入会できずにいた遺族会に

当会の皆さんは、すみやかに入ってくださるので

まだ知らないうちの信頼関係のようなものに

いつも感謝している。

 

会自体は知らないところであっても

子どもを亡くした親たち、ということが

信頼に値するのかもしれない。