動物界でも「決まって言う」ことは同じ

2021/05/28

きょうも、家にある絵本を手に取ってみた。

ただ読んでいたときは、すーっと通ったページも

教材にできるか?など考えながら読むと

より心にささってくれる。

 

「くまとやまねこ」という絵本、とてもいい。

 

仲良しの小鳥が亡くなってしまい、くまは、

きれいな箱を作って、ことりを入れて持ち歩く。

森の動物たちは、素敵な箱を見て「何が入っているの?」

と尋ねるが、くまが開けると、

「決まって言うのでした」。

 

ここで、わたし、ドキドキ。

(読んだことあるのに)

 

「くまくん、ことりはもう帰ってこないんだ。

つらいだろうけど、わすれなくちゃ」

 

そう、この言葉だ。

ただ、人間だともう少し多様なので

むかし風で言うなら

早く納骨しないと浮かばれないよ、とか

いま風でも

そんなに悲しむことを亡くなった人は望んでいない、とか。

 

このくまが、

言われるままに、すっと蓋を開けたように

私たちは、すっとありのままの自分を見せたとき

思わぬ言葉でたしなめられたりし、

この人に中を見せるんじゃなかった

と思うことがある。

 

案の定

このあとくまは、家の扉に、かぎをかける。

(つづく)