体力も気力も使い果たした帰り道

2021/08/11

あゆみが亡くなって、初めて病院を訪ねた日の事を

昨日書いたが、

1つ思い出すと、また1つ思い出す

というのが、いい。

 

先生の一言で、緊張がほぐれた、と書いたが

やっぱり最後まで、緊張はしていたと思う。

病院を出ると、雨だった。

 

診察室に傘を忘れたと思い、戻ると

そこには、なく、どこに置いたのか?

普通なら探し回るのに、

もう帰ることにした。

 

全気力・体力を

使い果たしたことがよくわかる。

亡くなった病院に行くこと自体、大変で

病気の一部始終を聞き、理解することは、

大仕事だった。

 

雨のなかを歩いて帰るのは

そんなに嫌じゃなかった。

だって、あの日、

亡くなったあゆみと、病院の裏から外へ出たとき

雲一つない晴天だったことのほうが、嫌だったから。

 

雨のほうが自分に合っている。

なんだか、理解されている感じさえした。

ずぶ濡れで、泣きやすくなって、

泣き泣き帰った。