最初にこんなこと言ったのは初めて

2021/11/15

ある大学で、子どもが亡くなる話は「聴きたくない」

と言われて悲しかった、と書いたが(11/10の日記)

1週間後、別の大学に行き、

もう、こっちから、最初に言った。

 

「聴きたくなくても聴いてください」

 

こういうこと言ってから話すこと、したことないが

ちょっとヤケになっていたかも。

言ってもだめだったら、もういい。みたいな

 

そしたら、全員が、最後まで、

ずっと前を見て、しっかりと聴いてくれた。

言っておくもんだー

 

そして授業が終わったとき

一人の美しい学生さんが、前に来られ

「きょうの話は聴けないかと思っていました」

と話された。

 

中学のとき、友人がインフルエンザ脳症で亡くなったから。

えっ、中学生の子がですか?

と聞き返した。

 

必ずしも小さい子がなる病気と限らないが

中学生で亡くなることは、めったにない。

この病気を知る人は、むしろそう考えるので

ものすごく驚き、とてもショックだったと話された。

 

「でも、聴いてよかったです」

と言ってくれたので、

無理に聴かせたようで、悪かったなあ、と思ったが

身近に起きた人が、そう言ってくださり有り難かった。

 

「お母さんには会われましたか?」

と尋ねてみた。

高校に入学するとき、会いに行かれたそうで

「覚えていてくださいね、親は我が子のこと

覚えていてくれることが一番の願いだから」

と言ってしまう。

 

言うなり、しまった!みたいに思えた。

こんなこと言う相手じゃない

何言ってんだ?と自分でも。

 

いま、第三者は、私。

彼女も当事者だ。

 

当然のことのように

わざわざ言葉にすることでもないことのように

「忘れることはありません」

と、はっきり言ってくれた。