自然に溶けこんで会いに来てくれる男の子
2022/01/14特別な繫がりがある人とは
たとえ死別しても、何らかのかたちで、
また必ず会える
という言い伝え(?)が本当だとしたら
私は会えるだろうか?
会えて、気づくだろうか?
そんなことを考えていると
一人のお母さんの言葉が浮かんだ。
その人は、お子さんを亡くされた地から
家庭の事情で、地方に引っ越された。
引っ越しに際し、とても気を落とされたが
引っ越した先に、お子さんがいた
というような話をされたので
よくわからないまま、私はお家を訪ねた。
ベランダから望む裏山は、眼前に迫る絶景。
その山に、
坊やが、いる気がすると言う。
山の?どのあたりに?
トンチンカンな質問をする私とは
なかなか噛み合わなかった。
いる、とは、見えるの?
と聞いてしまう。
見えない。でも、いる。
つまり、感じるということ。
どう感じるの?と、やはり聞いてしまう。
私には、森の精のように思えた。
山の「こだま」も、木霊と書き、
昔の人は、樹々の精霊と考えていた。
確かに、森には言葉で言い尽くせない神秘
がひそむ。
お母さんの話が、だんだん理解できてきて
素敵だなあ、と思った。
もし私も会えるとしたら、
姿があって、対話もできるのが理想だけれど
私も山に行けば、
あゆみを感じることがあるかもしれない。
そんな期待と好奇心をもって、
スキーに行くようになったのもある。