この世は不公平だ!とまた思った

2022/10/05

中途障がいで、特に年を取ってからの障がいは

本当に大変と思う。

難病のため、突然目が見えなくなった知人の

白い杖の扱い、見ていてヒヤヒヤした。

肝心なところに当たっていないし、探れていない。

ほぼ持っているだけ。

 

持っていることが大事、と思うものの

周りの歩行者のほとんどは、気づいていない。

だから避けて通ってくれるわけではない。

 

これで、よく事故に遭わないなあ

と思うが、

本人は見えていないから、案外、平気そう。

 

点字って、読めるようになるの?と

素朴な疑問を尋ねた。

読めないし、読めるようにならないらしい。

何才くらいまでに習得する技術なのだろう?

と考えていたら、

むかし、点字に訳すボランティアをしていた

と聞いて、びっくりした。

じゃあ、点字の仕組みを熟知しているんだ。

でも、指先で読むことは、別だから、読めない。

 

やっぱり不公平だ。

元気な頃に、十分に

目が見えない人々のために役に立ってきたのだから

一生、目では困らない

という特権が貰えても、おかしくないだろうに

ぜんぜん通用しない・・・

 

足元、あぶない、あぶない、と思いながら

駅のエスカレーターを、後ろから乗ったら

杖を持ち上げて、すたすた上がっていくから、

さすがに止めた。

 

「エスカレーターは、横が空いてても

止まったまま乗るようになったんですよ」

という言い方にした。

 

少し前まで、普通に暮らしていた名残って

抜けないものなんだな。

いや、そうではなく、

できるだけ「普通」を続けたい

という気持ちから、なのかもしれない。