産科の人たちが働きやすくなってほしい

2023/01/08

昨日は、医療裁判がいかに大変か、と書いたが

もともと私は、産科での訴訟は、

起きないように、起きないように、願っていた。

 

トラブルが生じやすい科であるように聞くのと、

産科医不足を考えて。

 

知人は、夫婦で産科医だった。

ある朝、目覚めたら、

横で旦那さんが亡くなっていた。

彼女がその場でしたことは、死亡確認。

 

幼い子どもが3人いて、

おなかに4人目の赤ちゃんがいて、

おなかの子は女の子で、

誕生を楽しみにしていたのだけど

死産となってしまった。

 

ずっとあとになって、彼女、こんなふうに言った。

「パパが連れて行ったのかな?

子ども3人いて、赤ん坊まで、無理だろって」

「パパについて行ったのかな?

こっちが5人でパパ1人より、4人と2人になろうって」

 

つらさに、なんとか意味をもたせようと

苦肉の解釈のしかたがあるけれど、

ご主人が亡くなったのは、

産科という、昼夜を問わない激務、不規則な生活

が背景にあったので、

産科で働く人たちが、少しでも楽になるように

私はずっと願ってきた。

 

彼女は、いま、元気に働いているけれど

当然、とても苦しんだ時期はあった。

あれは、

大切な人を、2人も亡くしたから

だけでなく

いくら医者でも、突然、夫の死亡確認

という過酷な現実に、

打ちのめされたのではないだろうか

とも思えた。