どこへ行ってしまったんだろうと思って過ごした

2024/03/16

病院であゆみを見送ったあと

いきなり葬儀社の車に乗せられて、

いきなり身近な人たちのなかに戻っていく。

 

しんどかったなあ。ずっと。

 

私は、息も絶え絶え憔悴しきっている

と思われていたようだ。

実際は、一昨日も書いたように

憔悴しきったのは、脳死に入るまでで

脳死後は、意識の置き所がわからないまま

意外と淡々と周りを見ていた。

 

周りだけでなく、自分の姿も。

私は、自分の足で立っていても

両脇を抱えられたりしていた。

 

えっ!?と思ったりするが

こういうときは

寄りかかるようにし、

足がもつれているほうが

支え甲斐もあったりするか?

と思って、そんな感じでいたり

小声で「すみません」

と詫びたり御礼を言ったりもした。

 

つまり、身も心も支えてあげなければ

と思ってくれている人々の思いに

応えるようにしていた。

 

あゆみとだけ向き合う時間であればいいのに

そうもいかない。

まだそこに寝かされていて

残された時間はわずかなのに

家の中には、次々と人が来て

業者の人、弔問の人、近所(手伝い)の人、親戚の人

深夜まで人がいて

ほとんどあゆみの傍にいることができなかった。

 

このことを

私は悔やんでいるというのでもない。

本当のあゆみは

もうここにいない

という感覚は続いていたから。

 

あゆみは、どこへ行ってしまったんだろう・・・

 

まだ病院にいるときから思っていたことだが

ずっと思っていて

いまも思っている。