「どうにかしよう」と思わず聴く

2025/07/16

きょう、グリーフケアの授業を担当し

受けた質問に一瞬言葉が詰まった。

 

かけがえのない人をなくし

深い悲しみにあることを

不意に打ち明けられたとき

言葉が出なかったことについて。

 

私が言葉に詰まったのは

その人の置かれた状況が浮かんだから。

どうすればよかっただろう?

 

正解はないと思うが、

よーく考えて、言った。

 

話を聴いてほしい。でも

どうにかしようと思わないでほしい。

 

私が普段お会いするのは

お子さんをなくされた方だが

たもえようもない深い悲しみに

打ちひしがれているその人に、

何かしようと思わない。思えない。

 

でも世間では

何とかしたいと思って

思いついたことを言う人はいる。

たとえば

「そんなふうに悲しんでたら

あゆみちゃんも辛いと思う」

 

ギャーそれは困る。

泣くのも、悲しむのも、やめないと!

って仕向けられるの、いいこと??

泣くことも、

悲しむことも、

回復の要素なのだけど。

 

もっと困るのは

話すこと、出すことが怖くなり

封じ込めてしまうこと。

 

何もできなかった・・

と、役に立てない自分を感じてしまうような方は

しないほうがいいことを、しなかった

つまり遺族に害を与えるような行動を

取らなかった人だと思う。

 

もっともコワイのは

何やら一方的なことを言って

いいこと言ってあげられた

と思い込んでしまう人ではないだろうか。