命のさいごと夕日は似ている

2025/07/29

きょうは仏滅だったらしい。

仏滅には人形供養はしないとのことで

出直すしかないが、

出直すにはちょっと遠いから

泊まれるところを探した。

 

夏休みだから、子ども連ればかりか

と覚悟して行ったら、

お子さんゼロだった〜!

でも、いつの頃か、

眩しいのは小さいお子さんよりも

年頃の娘さんとお母さんの二人旅・・

 

特にお風呂。

お風呂というのは、

母も子も、より解放されるのか、

普段話さないことにも会話は弾むようだ。

 

一方、子ども亡くした親にとっても

お風呂というのは

やはり解放されるのか

涙が出やすくなってしまう。

 

海と空が一望できる露天風呂を

独り占めできたことだし

泣いちゃおかな、と思っていると

夕日が沈み始めた。

 

山の高さまで下がってきたとき

涙、出ていた。

ここからは刻々と姿を消していく。

私が見ていたのは夕日ではなく

あゆみの心臓が、

もう止まる、もう止まる、と

ただ見つめているしかなかった

あのときの、あの時間なのだった。