めぐみさんのお母さんを思うと

2020/10/05

悲しみの「底」を知った者の強さ、

について昨日書いた。

まだ行き着いていない人は、

先の見えないつらさが、まだ続くかと思うが

でも、必ず底はあって、

いつか必ず、最も苦しいところから上ってきているのを

感じるはずだ。

 

そうなれば、「あの頃のことを思えば」

という考え方だってできるようになる。が、

苦境の果てに達することや、徐々に収まる感覚は

本人が知ることで、本人にしかわからない。

 

きょう、歯医者さんで新聞を手に取ると、

横田めぐみさんの記事が目に飛び込んできた。

めぐみさんは、きょう56才を迎えた。

 

お母さんは、めぐみさんについて

「はかり知れないほど苦しい人生だと思う。」

と語っておられる。

 

はかり知れないほど苦しい、苦しさを

お母さんが感じ続けている、ということでもある。

「だった」と、過去形にもなっていない。

果てしなく続く感覚・・・

 

「必ず底はあります」と私が言い切れるのは

子どもを亡くした仲間本人にのみだ。

 

わが子が、生きていながら計り知れない苦しみに

耐え続けている母親、となると

これは、もう

底なしだろう、と思った。