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2011/05/09
感動的な言葉の陰で
最近、感動した言葉 「楽しいときは 笑ってください 私たちは 笑っている人を見て妬むほど 落ちぶれてはいません」 ――東日本大震災の被災者である、東北人の言葉。 一緒に番組を見ていた夫は 目を潤ませていた。 私の目も潤んだのだけれど、 私の感情の出所は、少し違ったように思う。 …
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2011/05/07
命日か、誕生日か、
「私も子どもを失っているので、お気持ち、わかります」 という受け答え、これまでに何度言っただろう・・・。 この点に関しては、「わかる」と言っていいと思う。 ただ、お子さんの死にまつわるすべてが分かるわけではないので、 分からないことと自覚し、知り得ないこととして、 会って、じか…
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2011/05/03
泣くことで守られること
子どもさんの命が、大変な状況にある病室を訪ねている。 こういう状況に追い込まれると、親は、 自分の、何がいけなかったのだろう。 自分の行いの、どこかが、大自然の摂理に反したから わが子がこのような目にあっているのではないか、と。 ずっと過去をさかのぼってまで考える。 私もそうだ…
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2011/05/01
笑顔でなくても
世界フィギュア、素晴らしいと思う。 いつも応援している真央ちゃんの得点が伸びず、とても残念。 好成績だった選手の記者会見で、少し違和感を覚えた。 「一人でも多く笑顔になってくれるよう、日本のために頑張った」 というように話していた。 被災地の方々への思いが深いのだろう。 たゆま…
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2011/03/20
きょうだいの進学
震災以降、気楽な文章など、書く気にはなれないが 日記が止まったままでは、気に掛けてくださる方がおられることから 先日、ある機関誌に出した原稿を、ご覧いただこうと思います。 きょうだいの進学 小さないのち 坂下 裕子 我が家は、下の子を病気で失い、 私はそれをき…
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2011/03/05
袖すり合うも一期一会
ちょうど、会員(ご遺族)のことが朝日新聞で連載されており その取材で、彼女が私のことをちらっと話してくれていたことから 私のほうに「懐かしかった」「その節は」と いろいろなメールをいただく。 会員さんではないご遺族からばかりなのだけれど 私は、「子どもを失った」と聞くと それだ…
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2011/03/01
耳が痛いようなこと
学年末というのは、こんなに忙しいものかと、思い知った。 試験問題を作るのは、一苦労。 それを採点し、 再試問題を作るのも、一苦労。 それを採点し、 思いがけず、相当数落とさなければならない事態を迎え そうもいかない感情が動き 情に流されてばかりではおれない理性も働き、つつも や…
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2011/02/19
つらいお別れ
お葬式に行くのが こわいほど、つらかったけれど 友人が、一緒に行こうと背を押してくれたので、 行くことができた。 インフルエンザ脳症研究班にいたとき ものすごく力になってくれた、山田至康先生。 誠実で実直なお人柄は、誰もが知るところだが 私などは、医療者でも、研究者でもなく た…
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2011/02/12
遺族の新しい取り組み
「もっと、遺族として遺族への支援を濃くしていくため」 と前回書いた。 具体的に、何をしようとしているか、というと 子どもの遺族が、子どもの遺族を、訪問するシステムを立ち上げている。 これは、もともと頼まれて始めた事業で 「小さないのち」が主催しているわけではない。 やっているう…
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2011/02/07
酔っぱらって書いた日記
きょう、約9年間続けてきた活動を 1つ休止した。 それは、さまざまな専門職に 遺族理解や遺族ケアについて深めてもらうため 裏方となってきた取り組み。 休止の理由は もっと、遺族として遺族への支援を濃くしていくため。 ものすごく悩んで出した結論だけれど 終えてみると、なんだか放心…